さそうあきら『マエストロ』全3巻
◆およそ4ヶ月ぶりの更新。カラ元気を出す気力すらない日々、って感じだが、グチり始めてしまうとキリがないのでおいといて。5日前の休日の日記から。たぶん今年初の街中でタワレコ→書店Lコース。さそうあきら『マエストロ』第2、3巻をやっと入手。
えーと、完結を知ってから無事入手するまでのドタバタは、グチり始めてしまうとやはりキリがないのでおいとくが。
まあ、ここ1年以上、まともにマンガを読めてない中で、完結間もない(でもないけど)状態で読めたのは幸いだな、と。つか、限りなく廃墟に近くともこのブログを閉鎖してない以上、ここで書かねばどうする、と。
■さそうあきら『マエストロ』全3巻(双葉社)、素晴らしい。以下、微妙な展開バレあり。
不況のあおりでスポンサーが撤退、解散が決まったばかりの名門オーケストラに、怪しげな再結成コンサートの話が舞い込む。再結集したメンバーを待っていたのは、町工場を改修した劣悪な練習会場と、名前を聞いたこともない胡散臭い老人指揮者だった。しかし、老人がいったんタクトを振ると、その不思議な迫力によって、オケはこれまでにない極上の音を奏で出す……。
かつて『神童』で、天才ピアニストの「音」を、多彩かつ斬新な表現でコマの間から立ち上らせたさそうは、その蓄積を存分に生かしつつ、音色と人生が結びついたオケのメンバーのエピソードを丹念に積み重ねていく。(だからこそ、クライマックスの演奏シーンは感動的だ。)
だが、この作品の白眉は、そのあとに来る「真のクライマックス」にある。すべての謎が明らかになり、そして…。これ以上のネタバレは避けるが、一点だけ。そさうは、バストアップの表情と台詞で勝負する、いわゆる「顔マンガ」の流れとは遠いマンガ家だが、衝撃と緊迫の果てに持ってきた、あの表情。あれだけのバストアップが描けるマンガ家が、いま、果たしてどれだけいるか。
極上の芸術と、生。至高の美と、死。古来より繰り返し取り上げられてきたモチーフの、ここまでの昇華。『神童』に続く、いや、完成度で言えば『神童』をしのぐ、音楽マンガ史上に残る傑作だと思う。
なお、担当編集者は、こうの史代に『夕凪の街』を描かせた双葉社の染谷誠。雑誌連載からWeb展開に移った経緯や理由は詳しく把握していないが、紆余曲折があったと想像されるこの作品に寄り添い続けた彼にも、心からの拍手を。
□その他、前回の更新以降に読んだ作品がないわけではもちろんないけれど、また次の機会にでも。次っていつだよ、といういつもの自己突っ込みは、まあ、あれとして。以下、その他、前回更新時からの近況。
えっと。読んだり観たりした作品の、単なる列挙というのは、ネット資源の無駄遣いに過ぎないと思ってはいるのだけれど。まあ、「新書○冊」とかだけじゃ、どんどん忘れてっちゃうし。2月頃から読後にメモする習慣を付け始めたので、とか言い訳しつつ、以下、読んだ活字本。<続きを読む>で。漏れはちょこちょこ有り。おおむね時系列。


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